なぜArchi Villageは彼女を選んだのか?イベントコンパニオン森みなみが体現する「ブランドの世界観」という無形資産

2026.02.20

「うちの製品はデザインにこだわっているのに、展示会ではその魅力が伝わりきらない」「名刺は集まるが、ブランドのファンになってくれるような質の高いリードが少ない」… デザイン性やコンセプトを重視する製品を扱う企業の担当者様から、このような切実な悩みを伺うことがあります。スペックや価格だけでは測れない「世界観」。それを伝えることの難しさは、多くの出展者が直面する壁と言えるでしょう。

本記事では、その課題に対する一つの答えを、建築・建材業界の最先端が集う「JAPAN BUILD TOKYO 2026」で見つけました。洗練されたデザインの建材で注目を集めていた「Archi Village」様のブース。その中心に立ち、まさにブランドの「顔」として来場者を魅了していたのが、イベントコンパニオンの森みなみさんです。本記事では、なぜArchi Villageが彼女を選んだのか、その理由を深掘りし、彼女が体現した「ブランドの世界観」という無形資産の価値に迫ります。


【基本の定義】「ブランドを体現するコンパニオン」とは? ― 製品の「語り部」としての新定義

華やかさから「世界観の伝道師」へ

まず、「ブランドを体現するコンパニオン」の定義から始めましょう。これは、単にブースに華を添えたり、パンフレットを配ったりする従来の役割とは一線を画します。彼女たちは、製品のスペックを暗記するのではなく、その製品が生まれた背景にある思想、デザイナーのこだわり、そしてブランドが目指す未来像(=世界観)を深く理解し、自らの言葉と立ち居振る舞いで来場者に伝える「語り部」であり、「世界観の伝道師」です。彼女たちの役割は、製品を「売る」こと以上に、ブランドを「好きになってもらう」ことにあります。

なぜ専門展でこそ「世界観」が重要なのか

JAPAN BUILD TOKYOのような専門展では、来場者の多くが業界のプロフェッショナルです。彼らは製品の基本的な機能やスペックについては、ある程度の知識を持っています。だからこそ、他社との差別化を図る上で「スペック以上の価値」を伝えることが不可欠になります。それが「世界観」です。「この製品を使えば、どのような空間が生まれるのか」「このブランドは、私たちのビジネスにどのような新しい価値をもたらしてくれるのか」。来場者の右脳に訴えかけ、感性を刺激する「世界観」の提示こそが、コモディティ化の波から抜け出し、価格競争に陥らないための強力な武器となるのです。

【仕組みの解剖】森みなみは如何にしてArchi Villageの「世界観」を体現したか

では、具体的に森みなみさんは、どのようにしてArchi Villageの「世界観」を体現していたのでしょうか。彼女の動きを観察すると、そこには緻密に計算された3つのステップが存在していました。

Step 1: 事前準備 ― 製品ではなく「思想」をインプットする

彼女のパフォーマンスの根幹にあるのは、徹底した事前準備です。しかし、そのインプット内容は、一般的なコンパニオンとは大きく異なります。彼女が読み込んでいたのは、製品のスペックシートだけではありませんでした。Archi Villageのブランドブック、デザイナーへのインタビュー記事、過去の建築事例集…。彼女は、製品の「機能」ではなく、その背景にある「思想」や「物語」を深く、繰り返しインプットしていました。なぜこの素材なのか、なぜこのデザインなのか。その「なぜ」を自分の言葉で語れるレベルまで落とし込むこと。これが、彼女が「伝道師」たり得た第一の理由です。

Step 2: 立ち居振る舞い ― 全身でブランドを表現する

展示会当日、彼女の立ち居振る舞いは、Archi Villageのブランドイメージそのものでした。ミニマルで洗練されたデザインを特徴とする同社の製品に合わせて、彼女の立ち姿は常に凛として美しく、無駄な動きが一切ありません。来場者に声をかける際も、大声で呼び止めるのではなく、相手の視線や歩くスピードを計算し、最も自然なタイミングで、静かに、しかし確信を持ってアプローチします。お辞儀の角度、パンフレットの渡し方、指先の動き一つひとつが、ブランドの持つ上質さや丁寧さを表現していました。これは、一朝一夕で身につくものではなく、ブランドへの深い理解と、それを体現するための厳しいトレーニングの賜物です。

Step 3: 言葉選び ― 機能ではなく「物語」を語る

来場者との対話において、彼女の言葉選びは秀逸でした。「この壁材は、軽量で施工性に優れています」といった機能説明に終始するのではなく、「この壁材は、アルプスの夕焼けからインスピレーションを得た色味でして、照明によって刻一刻と表情を変えるんです。設計士の方が、空間に『時間』という概念を取り入れたい、と仰っていました」。彼女は、製品のスペックではなく、その背景にある「物語」を語ります。これにより、来場者は単なる建材としてではなく、一つの「作品」として製品を認識し、心を動かされます。機能は比較されて忘れられますが、物語は記憶に残り、ブランドへの愛着を育むのです。

 

 

 

 

「世界観」を重視するコンパニオン戦略の光と影

メリット:熱狂的なファンを生む「ブランド引力」

この戦略の最大のメリットは、短期的なリード獲得を超えて、ブランドの「熱狂的なファン」を育成できる点にあります。スペックで惹きつけられた顧客は、より安い競合が現れれば簡単に乗り換えてしまいます。しかし、「世界観」に共感してファンになった顧客は、価格だけでブランドを選びません。彼らは、そのブランドの製品を使い続けるだけでなく、自らが「伝道師」となって、SNSや口コミでブランドの魅力を広めてくれる、強力なパートナーとなるのです。この「ブランド引力」こそが、持続的な成長を支える無形資産となります。

デメリット:短期的なKPI達成とのジレンマ

一方で、デメリットも存在します。それは、短期的なKPI(例えば、1日あたりの名刺獲得枚数)だけを追い求める組織との間にジレンマが生じる可能性があることです。「世界観」を語るコミュニケーションは、一人ひとりの来場者とじっくり向き合うため、効率だけを考えれば非効率に見えるかもしれません。「もっと多くの人に声をかけて、とにかく名刺を集めてこい」という指示と、ブランドの世界観を伝えるというミッションは、時に相反します。この戦略を成功させるには、経営層やマネジメント層が、短期的な成果だけでなく、中長期的なブランド価値向上という視点を持つことが不可欠です。

注意点:採用と評価基準のアップデートが不可欠

このようなコンパニオンを起用する際には、採用と評価の基準を根本から見直す必要があります。単に容姿やトークの流暢さで選ぶのではなく、「ブランドへの共感度」「知的好奇心の高さ」「表現力」といった、これまであまり重視されてこなかった資質を見極める必要があります。また、評価基準も、名刺の枚数といった量的な指標だけでなく、「質の高い対話ができたか」「ブランドの世界観を伝えられたか」といった質的な指標を導入し、コンパニオンのモチベーションを正しく導くことが重要になります。

【初心者の誤解】「ブランドコンパニオン」選びで陥る3つの罠

罠1:「自社製品に詳しいこと」を最優先してしまう

「ブランドを語るのだから、誰よりも製品に詳しい人が良いはずだ」と考えるのは、一見正しそうに見える罠です。もちろん知識は重要ですが、それ以上に大切なのは、その知識を来場者の心に響く「物語」に翻訳する能力です。知識が豊富なあまり、一方的なスペック説明に終始してしまうケースは少なくありません。製品知識はあくまで「素材」であり、重要なのはそれを調理する「表現力」や「共感力」なのです。

罠2:「自社の社員」で代用できると考えてしまう

「ブランドの思想なら、社員が一番理解しているはずだ」という考えも、よくある誤解です。社員は確かに思想を理解していますが、それを第三者に魅力的に伝える「プロの技術」を持っているとは限りません。むしろ、専門的すぎるがゆえに、業界用語を多用してしまったり、来場者が求めるレベル感を見誤ったりすることがあります。森みなみさんのようなプロのイベントコンパニオンは、ブランドの世界観を理解した上で、それを一般の言葉に「翻訳」し、感動を呼ぶレベルで「表現」する訓練を積んでいます。その差は、決して小さくありません。

罠3:派遣会社に「世界観」を伝えず、丸投げしてしまう

最も致命的なのがこの罠です。「JAPAN BUILD TOKYOにコンパニオンを一人お願いします」といったように、派遣会社にただ人数と日程を伝えるだけでは、絶対にブランドを体現するコンパニオンはやってきません。Archi Villageが森みなみさんという逸材に出会えたのは、同社が派遣会社に対し、自社のブランド哲学、今回の出展で伝えたい世界観、そしてコンパニオンに期待する役割を、熱意を持って、具体的に伝えたからです。派遣会社は、その熱意に応えるために、数多くの登録スタッフの中から、最も適した人材として森さんを推薦したのです。良い出会いは、クライアント企業側の「想いの伝達」から始まります。

まとめ:あなたのブランドにふさわしい「語り部」を

本記事では、JAPAN BUILD TOKYO 2026のArchi Village様ブースを事例に、イベントコンパニオン 森みなみさんが体現した「ブランドの世界観」という無形資産の重要性について解説しました。なぜArchi Villageは彼女を選んだのか?その答えは、彼女が単なる説明員ではなく、ブランドの思想や美学を来場者の心に届ける、卓越した「語り部」だったからです。

  • コンパニオンの役割を、ブランドの「世界観の伝道師」と再定義する。
  • スペックではなく「物語」を語れる人材こそが、ブランドのファンを育てる。
  • 最高の「語り部」と出会うためには、まず自社が派遣会社にとって最高の「伝え手」になる必要がある。

あなたの会社が時間と情熱をかけて作り上げた製品やサービス。その背景にある「世界観」を、次の展示会で来場者の心に届けてみませんか。そのためには、あなたのブランドにふさわしい「語り部」を見つけ出すことが、何よりも重要な第一歩となります。


この記事は年間300件の展示会へのイベントコンパニオン派遣の実績がある、株式会社ファクトが監修しています。

貴社の「世界観」、私たちに聞かせてください。

株式会社ファクトでは、ただ人材を派遣するだけではありません。お客様のブランドが持つ独自の「世界観」を深くヒアリングし、それを体現できる最適な「語り部」をご提案することを得意としています。採用から研修、当日のディレクションまで、貴社のブランド価値を最大化するため、伴走させていただきます。まずはお気軽に、貴社の想いをお聞かせください。