IT展示会でブースの足を止める仕組みとは?Japan IT Week 春:Zoho様ブースの実例から考える集客のヒント

2026.06.23

「今度の展示会、自社のスタッフだけでブースに人を呼び込めるだろうか……」

出展を控えた担当者の方なら、きっと一度はこのような不安を抱いたことがあるはずです。製品やサービスには自信があっても、広い会場の中で来場者に足を止めてもらうのは、決して簡単なことではありません。

 

実は、展示会での成果を大きく左右するのは、ブースの入り口で行われる「最初のお声がけ」です。今回は、2026年4月に開催された「Japan IT Week 春」におけるZoho様ブースの実例を交えながら、イベントコンパニオンがどのように来場者との架け橋となり、売上につながるリード(見込み顧客)を獲得していくのか、その仕組みと具体的なメリットを分かりやすく解説します。

 

 

 

目次

1. 展示会におけるイベントコンパニオンの役割とは?ブースに人を呼び込む基本の形

 

展示会の会場を歩いていると、華やかな衣装に身を包んだイベントコンパニオンの姿をよく見かけると思います。しかし、彼女たちの本来の役割は「ただ立って華を添えること」ではありません。一言で表現するなら、企業の第一印象を決める「顔」であり、来場者をブースへと引き込む「集客の専門家」です。

展示会でイベントコンパニオンが必要とされる理由

自社の営業スタッフだけで出展する場合、どうしても「声をかける相手」が偏ってしまいがちです。なぜなら、営業スタッフは「すでに自社製品に興味を持っていそうな人」や「具体的な課題を抱えていそうな人」を無意識に探してしまうからです。

しかし、展示会の会場にいる来場者の多くは、「何か面白いものはないかな」と歩いている、いわゆる情報収集段階の人たちです。こうした方々に、いきなり難しい技術的な話をしても、なかなか足を止めてはくれません。そこで必要となるのが、イベントコンパニオンです。専門知識の壁を感じさせない柔らかい雰囲気で、ブースと来場者の間の心理的ハードルを下げることが、彼女たちの最も重要な役割なのです。

4名のプロが体現した「企業の第一印象」を作る重要性

実際の現場を例に見てみましょう。「Japan IT Week 春」のZoho様ブースでは、ファクトから齊藤弥耶(さいとう みや)さん、菅澤歩美(すがさわ あゆみ)さん、嵐野ちか(あらしの ちか)さん、馬渡愛子(まわたり あいこ)さんの4名がイベントコンパニオンとして稼働しました。

IT系の大型展示会は、競合ブースも多く非常に混雑するため、歩行者の目にとまるのは一瞬です。その中で、4人が見せた洗練された立ち振る舞いと明るい笑顔は、通路を歩く来場者にとって「あそこなら、ちょっと立ち寄ってみようかな」と思わせる安心感を生み出していました。第一印象が良ければ、その後に続く企業側の説明も、来場者の耳にスムーズに届くようになります。

 

 

 

2. イベントコンパニオンが来場者を呼び込む仕組みとリード獲得の4ステップ

「イベントコンパニオンがブースにいると、なぜ名刺が増えるのか?」その理由は、感覚的なものではなく、しっかりとした仕組みがあるからです。展示会におけるリード獲得のプロセスは、大きく以下の4つのステップに分解することができます。

【ステップ1】アイキャッチ(笑顔と視線でブースに気づいてもらう)

最初のステップは、数あるブースの中から自社を見つけてもらうことです。人間は、動いているものや、自分と視線が合うものに自然と目を向けてしまう習性があります。プロのイベントコンパニオンは、通路を歩く来場者の視線の動きを常にキャッチしています。目が合った瞬間に、そっと微笑みかける。これだけで、来場者の意識を自然とブースへ引き寄せることができます。

【ステップ2】お声がけ・ノベルティ配布(心理的ハードルを下げる)

次に、パンフレットやノベルティをきっかけにしてお声がけをします。ここでのポイントは、いきなり製品を売り込まないことです。「よろしければどうぞ」と、プレゼントを渡すように自然にアプローチします。人は何かをもらうと、「お返しをしなければ」という心理が働きやすくなります。これが、次の会話に進むための大切な土台となります。

【ステップ3】ヒアリング(簡単なニーズの聞き取り)

資料を手にとってもらえたら、簡単な質問を投げかけます。「普段はこういったシステムを使われていますか?」「今回の展示会では、どのような製品を探されているのですか?」といった、相手が答えやすい質問です。これにより、来場者がどのような課題を持っているのか、大まかな分類を行います。

【ステップ4】トスアップ(自社スタッフへ自然に引き継ぐ)

最後のステップが、企業の営業スタッフへの引き継ぎ(トスアップ)です。「ちょうど今、その課題を解決できるデモを行っておりますので、担当のものから詳しくご案内させていただきますね」と、流れるようにスタッフへ繋ぎます。この4ステップが綺麗に回ることで、営業スタッフは「すでに聞く耳を持っている状態の来場者」に対して、効率よく商談を始めることができるのです。

 

 

 

3. 展示会にイベントコンパニオンを起用するメリット・デメリットと注意点

イベントコンパニオンの起用には多くのメリットがありますが、公平で信頼できる情報をお伝えするためには、デメリットやリスクにも触れておく必要があります。これらを事前に把握しておくことで、出展の失敗を防ぐことができます。

自社スタッフだけでは届かない「潜在層」へアプローチできるメリット

最大のメリットは、やはり集客の圧倒的なスピード感と網羅性です。営業スタッフだけでは、声をかけるのを躊躇してしまうような「まだ自社のターゲットかどうか分からない通行人」に対しても、イベントコンパニオンなら網羅的にアプローチできます。「まさかこんな会社が、うちの悩みを解決してくれるとは思わなかった」という、嬉しい出会いを生み出せるのが強みです。

事前の共有不足で起きるミスマッチというデメリットと対策

一方で、デメリットとして挙げられるのが「事前の共有不足によるミスマッチ」です。例えば、コンパニオンに対して「とにかく誰でもいいから資料を配ってほしい」とだけ伝えていると、ターゲット層ではない人ばかりが集まり、営業スタッフが対応に追われてしまうという事態になりかねません。これを防群するためには、「今回はどんな人にブースへ来てほしいのか」という目的を、事前にしっかりと共有しておく必要があります。

ブースのコンセプトに合わせたスタッフ選定の注意点

また、スタッフの選定にも注意が必要です。技術的な展示が多いブースなのか、それとも新商品のプロモーションなのかによって、求められるコンパニオンのタイプは異なります。ただ「人気があるから」「華やかだから」という理由だけで選ぶのではなく、自社のブースの雰囲気や、製品のターゲット層にマッチした人材をキャスティングすることが成功への鍵となります。

 

 

 

4. 初心者担当者がつまずきやすいポイントとイベントコンパニオンに対する誤解の解消

初めて展示会の出展担当になった方が、よくつまずいてしまうポイントがあります。それは、「イベントコンパニオンに関するいくつかの誤解」から生まれるものです。

「綺麗な人を立たせるだけ」では失敗する?目的意識の共有

「要件定義」という難しい言葉を聞くと身構えてしまいますが、要は「何のためにそれをするのか」をはっきりさせることです。家を建てるときに「3LDKで駐車場付き」と決めるのと同じように、展示会でも「今回は名刺を300枚集める」「新製品の認知度を上げる」といった目標を明確にする必要があります。

イベントコンパニオンは、その目標を達成するための強力なパートナーです。ただ綺麗に立っているだけではなく、目標に向かって一緒に動いてくれる存在として捉えることで、ブースの一体感は大きく変わります。

自社の出展製品(ITシステムなど)の専門知識はどこまで必要なのか

「自社の製品はITやビジネスシステムといった専門的な分野だから、コンパニオンには説明できないのでは?」という不安の声をよく耳にします。しかし、結論から言うと、彼女たちに深い専門知識は必要ありません。

先ほど説明したように、コンパニオンの役割は「ブースの入り口で足を止めてもらうこと」です。難しい製品の説明は、後ろに控えているプロの営業スタッフがやれば良いのです。大切なのは、専門用語を並べることではなく、「こんにちは、よろしければご覧になりませんか?」と、人間らしい温かみのある言葉で来場者を迎え入れることです。

 

 

 

5. 【実例紹介】2026年4月「Japan IT Week 春」Zoho様ブースのケーススタディ

ここで、具体的な現場の様子を振り返ってみましょう。2026年4月8日〜10日の3日間にわたり、東京ビッグサイトで開催された「Japan IT Week 春」。最新のITソリューションやクラウドサービスが一堂に会する、非常に熱気の溢れる大型展示会でした。

Japan IT Week 春の熱気とZoho様ブースの目指したゴール

会場内には無数のブースがひしめき合い、どの企業も来場者の獲得に必死でした。その中で、多くのビジネスパーソンに支持されるクラウドサービスを展開するZoho様ブースは、さらなる認知拡大と質の高いリード獲得を目指していました。

齊藤弥耶さんと菅澤歩美さんが作った、安定感と安心感のある接客フロー

ブースの顔として活躍した齊藤弥耶さんは、持ち前の丁寧で落ち着いた接客で、行き交う来場者の足を自然に止めさせていました。ガツガツとした強引な売り込みではなく、相手の歩調に合わせたお声がけは、来場者に「安心して立ち寄れる」という好印象を与えていました。

また、同じく安定したパフォーマンスを見せた菅澤歩美さんは、スマートかつ気配りの行き届いた対応で来場者を案内。二人の息の合った丁寧な接客フローにより、ブース前には絶えず人が集まる良い流れが維持されていました。

嵐野ちかさんと馬渡愛子さんが生み出した、活気ある集客のダイナミズム

ブースの活気をさらに引き上げたのが、嵐野ちかさんと馬渡愛子さんです。嵐野ちなさんは、親しみやすい笑顔とはつらつとした声で通路側の来場者へアプローチ。彼女の親しみやすさに惹かれ、多くの人が自然と資料に手を伸ばしていました。

そして、馬渡愛子さんは非常にパワフルで明るいエネルギーを放ち、ブース周辺を大いに盛り上げていました。彼女のハキハキとしたお声がけにより、普段なら通り過ぎてしまうような層までが次々とパンフレットを手に取り、ブースの中へと視線を向けていました。

4名の連携がもたらしたリード獲得への直接的な貢献

丁寧で確実な対応の齊藤さん・菅澤さんと、明るくダイナミックに集客する嵐野さん・馬渡さん。この4名がそれぞれの個性を活かし、見事なチームワークを発揮したことで、Zoho様ブースは3日間、常に最高の活気に満ちあふれていました。ただ通路を通り過ぎるはずだった多くの来場者が、4人の架け橋によって企業の営業スタッフと繋がり、結果として質の高いリードを数多く獲得することに成功したのです。

 

 

 

 

6. 展示会の成果を最大化する派遣会社の失敗しない選び方

もし、次回の展示会でイベントコンパニオンの起用を検討するなら、どのような基準で派遣会社を選べばよいのでしょうか。ただ「登録している人数が多いから」という理由だけで選ぶのは、少し危険です。

実績数だけでなく「サポート体制」や「教育の質」を見る

重要なのは、スタッフに対する教育や、当日のサポート体制がしっかりしているかどうかです。展示会の現場では、予期せぬトラブルが起きることもあります。そうした時に、現場で臨機応変に対応できるプロとしてのマナーや意識が身についているスタッフかどうかは、事前の研修体制にかかっています。過去にどのような業界の展示会で実績があるのか、事前に確認しておくことをおすすめします。

トラブルを防ぐための料金制度やライフライン情報の確認方法

また、料金体系が明確であることも信頼できる会社を選ぶ大切なポイントです。「基本料金にはどこまでのサポートが含まれているのか」「延長料金やキャンセル規定はどうなっているか」など、お金に関するライフライン情報は事前に正確に把握しておきましょう。最初に見積もりを提示された段階で、細かな疑問点にも誠実に答えてくれる会社であれば、安心して大切な展示会を任せることができます。

 

 

 

まとめ:展示会の成功は、信頼できるパートナー選びから

展示会に出展する目的は、ただ製品を並べることではなく、その先にある新しいお客様との出会い(リード獲得)のはずです。自社の営業スタッフの力を最大限に活かすためにも、ブースの入り口を支えるイベントコンパニオンの存在は欠かせません。

2026年4月の「Japan IT Week 春」Zoho様ブースにおける齊藤弥耶さん、菅澤歩美さん、嵐野ちなさん、馬渡愛子さんの活躍のように、プロのキャスティングはブースの成果を何倍にも高めてくれます。完璧なテンプレ通りの対応ではなく、来場者の心に寄り添った温かみのある接客ができるスタッフと一緒に、次の展示会を成功させてみませんか?

この記事は年間300件の展示会へのイベントコンパニオン派遣の実績がある、株式会社ファクトが監修しています。

展示会での集客やリード獲得にお悩みの方、自社の出展コンセプトに最適なスタッフの選定について詳しく知りたい方は、どうぞお気軽にご相談ください。企業の課題に寄り添い、最適なプランをご提案いたします。