【チェックリスト付】展示会コンパニオン2名体制で失敗しないための全手順|ブラザー工業・齊藤弥耶&馬渡愛子の連携プレーに学ぶ
「ブースの規模が大きくなり、コンパニオンを1名から2名に増やしたいが、どう連携させれば良いかわからない」「2名体制にしたのに、なぜか機会損失が増えている気がする…」。展示会の効果を最大化するためにコンパニオンの増員を検討するものの、その「使い方」に悩む担当者様は少なくありません。単に人数を増やしただけでは、1+1が2どころか、1にも満たない結果に終わることも。2名体制には、1名体制とは全く異なる「戦略」と「手順」が不可欠なのです。
本記事では、その課題に対する具体的な答えを、専門技術が集結した「2025建設DX展 東京」で見つけました。大手・ブラザー工業株式会社様のブースで、見事な連携プレーを披露していたのが、イベントコンパニオンの齊藤弥耶さんと馬渡愛子さんです。本記事では、彼女たちの連携プレーを徹底分析し、2名体制を成功に導くための「全手順」を、すぐに使えるチェックリスト付きで解説します。
目次
【基本の定義】「コンパニオン2名体制」とは? ― 個の力から「戦術」へ
単なる「増員」ではない、「システム」としての2名体制
まず、成功する「コンパニオン2名体制」の定義から始めましょう。これは、単に人員を2倍にすることではありません。ブースという限られた空間と時間の中で、リード獲得の機会を最大化するために、2名がそれぞれ異なる役割を担い、有機的に連携する「戦術システム」です。サッカーで言えば、フォワードとミッドフィルダーがそれぞれの役割を果たすことで得点機会が生まれるように、コンパニオンも個々の能力だけでなく、戦術的な役割分担と連携によってはじめて、1+1を3にも5にもすることができるのです。
なぜ今、2名体制の「戦術」が求められるのか
近年の展示会では、製品が複雑化し、来場者のニーズも多様化しています。特に建設DXのような専門展では、「ちょっと話を聞きたいだけの人」から「具体的な導入を検討している人」まで、様々な温度感の来場者が混在します。1名のコンパニオンがすべての来場者に同じ対応をしていては、貴重なビジネスチャンスを逃しかねません。2名が異なる役割を担い、来場者の温度感を見極めて対応を分けることで、より多くの来場者に、より質の高いコミュニケーションを提供することが可能になります。だからこそ今、単なる増員ではない、「戦術」としての2名体制が求められているのです。
【仕組みの解剖】ブラザー工業ブースに学ぶ「静と動」の連携プレー
では、具体的にブラザー工業様のブースで、齊藤弥耶さんと馬渡愛子さんは、どのように連携していたのでしょうか。彼女たちの動きを分析すると、そこには「静と動」という明確な役割分担に基づいた、美しい戦術システムが存在していました。
役割(1)「動」の齊藤弥耶 ― 機会を創出する「アタッカー」
齊藤さんの役割は、ブース前を通る来場者に積極的にアプローチし、足を止めてもらうきっかけを作る「アタッカー」です。彼女は常にブースの最前線に立ち、明るい笑顔と的確な声かけで、来場者の注意を引きつけます。「建設現場のそのお悩み、ブラザーなら解決できるかもしれません」「3分でわかるDX事例、ご紹介させてください」。彼女の役割は、多くの来場者の中から「少しでも興味がある人」を見つけ出し、ブース内へと誘うこと。広範囲をカバーし、とにかく多くのシュート(アプローチ)を打つことで、得点機会(リード)を創出する、まさに最前線のフォワードです。
役割(2)「静」の馬渡愛子 ― ニーズを深掘りする「ゲームメーカー」
一方、馬渡さんの役割は、齊藤さんが創出した機会を引き継ぎ、来場者の具体的な課題やニーズを深掘りする「ゲームメーカー」です。彼女はブース内で落ち着いて来場者を迎え、一歩踏み込んだ対話を開始します。「齊藤から伺いましたが、特にどのような点に関心をお持ちですか?」「その課題ですと、こちらのソリューションが最適かもしれません」。彼女は、来場者の言葉にじっくりと耳を傾け、その背景にある真のニーズを引き出し、最も適切な社員(技術担当者)へと繋ぐ役割を担います。派手さはありませんが、彼女の的確なパスがなければ、リードは決してゴール(成約)には結びつきません。
連携プレーが生み出す相乗効果
この「静と動」の連携は、驚くべき相乗効果を生み出していました。「動」の齊藤さんが広く浅く機会を創出し、「静」の馬渡さんがその機会を深く育て、確度の高いリードへと転換する。もしこれが逆だったら、あるいは2人とも同じ役割だったら、これほどの成果は出なかったでしょう。齊藤さんは「パスを出す相手」がいるからこそ大胆にアプローチでき、馬渡さんは「質の高いパス」が来るからこそ対話に集中できる。この信頼関係に基づいた役割分担こそが、ブラザー工業様ブースの成功を支える心臓部だったのです。
2名体制のメリット・デメリットと、成功のための注意点
メリット:機会損失の最小化と顧客満足度の最大化
2名体制の最大のメリットは、役割分担による「機会損失の最小化」です。1名体制では、一人の来場者と話し込んでいる間に、他の有望な来場者を見逃してしまうことが多々あります。2名体制であれば、一人が接客中でも、もう一人が新たな来場者に対応できます。さらに、ブラザー工業様の事例のように、来場者の温度感に合わせて対応を分けることで、まだ検討段階の来場者には広く浅く、具体的な課題を持つ来場者には深く、といったように、それぞれの顧客満足度を最大化するコミュニケーションが可能になります。
デメリット:連携不足による「渋滞」と「責任の希薄化」
一方で、明確な役割分担や連携ルールがないと、デメリットも生じます。例えば、2人ともが同じ来場者に声をかけてしまう「渋滞」や、逆に「相手が対応するだろう」とお互いに譲り合ってしまう「責任の希薄化」です。また、来場者への説明内容に食い違いが生じ、不信感を与えてしまうリスクもあります。これらのデメリットは、2名体制が「システム」として機能していない証拠であり、早急な対策が必要です。
注意点:成功の鍵は「情報共有」と「共通言語」
2名体制を成功させるための最も重要な注意点は、コンパニオン間の「情報共有」を徹底することです。齊藤さんと馬渡さんは、アイコンタクトや短いハンドサインで、「このお客様は確度が高い」「少し時間が必要そう」といった情報を常に交換していました。また、「確度高」「要説明員」のような、チーム内だけの「共通言語」を決めておくことも非常に有効です。これにより、最小限のコミュニケーションで、最大限の連携効果を生み出すことが可能になります。
【初心者の誤解】2名体制でつまずく、3つの落とし穴
落とし穴1:「同じスキル」の人材を揃えてしまう
「優秀なAさんと同じようなスキルを持った人をもう一人」と考えるのは、最も陥りやすい罠です。それでは、役割分担が生まれず、単なる「Aさんのコピー」が2人いるだけになってしまいます。重要なのは、スキルの高さではなく「スキルの違い」です。ブラザー工業様の事例のように、「アタッカー」タイプの社交的な人材と、「ゲームメーカー」タイプの傾聴力が高い人材を組み合わせるなど、意図的に異なるタイプのコンパニオンを選ぶことで、初めて戦術的な連携が生まれるのです。
落とし穴2:「リーダー」を決めずに始めてしまう
「2人ともプロだから、うまくやってくれるだろう」と、リーダーを決めずに現場に送り出すのも危険です。現場では、人の流れが急に変わったり、想定外の質問が来たりと、常に判断が求められます。その際に、最終的な判断を下し、もう一人に指示を出す「現場リーダー」を決めておくことが極めて重要です。リーダーは、ブース全体を俯瞰し、状況に応じて役割を柔軟に変更する司令塔の役割を担います。これにより、チームは混乱なく、一貫した動きを保つことができます。
落とし穴3:コンパニオン任せで「社員」が連携しない
コンパニオン2名体制がうまく機能していても、そのパスの受け手である「社員」が連携してくれなければ、リードはゴールに結びつきません。「今、手が離せない」「それは私の担当じゃない」といった反応が社員から返ってくれば、コンパニオンの士気は下がり、システムは崩壊します。コンパニオンだけでなく、社員も含めたブース全体で、「誰が」「どのような」パスを受け取るのか、という連携ルールを事前に徹底しておくことが、2名体制を成功させる最後の鍵となります。
【チェックリスト】2名体制で失敗しない!5つの必須手順
これまでの内容を踏まえ、2名体制を成功させるための具体的な手順をチェックリストにまとめました。ぜひ、次の展示会準備にご活用ください。
| 手順 | チェック項目 | 具体例 |
|---|---|---|
| Step 1: 目的の明確化 | □ 2名体制にする「目的」は明確か? | 例:「対応可能な来場者数を1.5倍にし、機会損失を減らす」「役割分担により、確度の高いリードの割合を20%向上させる」 |
| Step 2: 役割の定義 | □ 2名の「役割」は明確に定義されているか? □ 役割に応じた「スキルセット」を考慮して人選しているか? |
例:役割A(アタッカー):声かけ、初期ニーズ把握 役割B(ゲームメーカー):詳細ヒアリング、社員への引き継ぎ |
| Step 3: 連携ルールの設定 | □ 役割交代や引き継ぎの「合図」は決まっているか? □ チーム内での「共通言語」は設定されているか? |
例:ハンドサイン、キーワード(「確度高です」) |
| Step 4: リーダーの任命 | □ 現場での最終判断を下す「リーダー」は決まっているか? | 例:「当日のリーダーは齊藤さんにお願いします」 |
| Step 5: 社員との連携 | □ コンパニオンからのパスを「誰が」「どう」受け取るか決まっているか? □ 社員も含めた全体での事前ブリーフィングは実施したか? |
例:「技術的な質問は〇〇さん、価格に関する質問は△△さんが対応します」 |
まとめ:最強のチームで、次の展示会を成功に導く
本記事では、2025建設DX展のブラザー工業様ブースを事例に、イベントコンパニオン2名体制を成功させるための「全手順」を、齊藤弥耶さんと馬渡愛子さんの連携プレーから学びました。2名体制は、単なる増員ではなく、明確な戦略と手順に基づいた「戦術システム」です。
- 2名体制の成功は、個々のスキルよりも「役割分担」と「連携」で決まる。
- 「静と動」のように、意図的に異なるタイプのスキルセットを組み合わせることが重要。
- コンパニオンだけでなく、社員も含めたブース全体での連携ルールを事前に徹底することが不可欠。
上記のチェックリストを活用し、あなたの会社に最適な「最強チーム」を構築することで、次の展示会の成果は劇的に変わるはずです。ぜひ、本記事で紹介した手順を実践し、機会損失のない、効果的なブース運営を実現してください。
この記事は年間300件の展示会へのイベントコンパニオン派遣の実績がある、株式会社ファクトが監修しています。
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株式会社ファクトでは、ただ人材を派遣するだけではありません。お客様の出展目的や製品特性を深くヒアリングし、最適な役割分担や連携方法まで含めた「チーム」としてのご提案を得意としています。アタッカータイプ、ゲームメーカータイプなど、多種多様なスキルを持つコンパニオンの中から、貴社だけの「最強チーム」を編成し、展示会の成功を伴走支援します。まずはお気軽に、貴社のチーム構想をお聞かせください。