「司会」に必要なスキルとは

2022.10.31

「司会」に必要なスキル

イベントコンパニオンとして働きたい方の中には、特に司会業にあこがれている方もいらっしゃることでしょう。
イベントコンパニオンの中でも、人前で商品の説明をしたりする司会は、ひときわ華やかな存在です。
そんな司会(MC)として働きたいなら、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
また、それはどのようにすれば身につけることができるものなのでしょうか。

 

司会に必要なスキルのひとつに、時間を意識することがあげられます。
司会は、イベントを滞りなく進行させ、時間通りにきっちりと終わらせることが大きな役目となるからです。
結婚式や会議など、状況は様々ですが、その役目は同じです。
時には、スピーチが長引いて議論が白熱し、時間が足りなくなることもあるでしょう。
そのような場合、司会は自分が使う時間を上手く調整して、イベントを時間内におさめる必要があります。
時間配分には、常に注意を払うようにしましょう。

 

「ゆっくり話す」こと

司会は、船の舵取りのようにイベントの成否を握っています。
特に、喋り方は、イベント参加者にイベントの内容を理解してもらうための大きな要因です。
速すぎず、遅すぎず、適度にゆっくり話すのがポイントです。

まず、大きな声で、腹式呼吸を心掛けます。
そして、間をとって話し方にリズムを取ります。
間のとり方には3、5、7秒のルールがあります。
話す内容の切れ目に一呼吸おく等の間で、3秒。
話す内容の展開が変わる時等の間の5秒。
登壇者や大事な場面の前、聴衆のざわめきの収まりを待つ等の7秒。
そして、声の強弱、高低差をつけてメリハリを意識すると、良いでしょう。

プロのアナウンサーを参考にすると、たとえば、テレビのアナウンサーは1分間に300~400文字のスピードでニュースを読むといわれています。
かなりゆっくりしたスピードですが聞きやすさを考えた速度です。

 

「声の出し方」について

話のプロでもない限り、人前で司会をするのはなかなか難しいことです。
イベントコンパニオンも司会をすることが必要な場面がありますが、どのようなことに気を付ければプロのような声の出し方ができるのでしょうか。

まず、美しい声を出すにはボイストレーニングが必要です。
その第一歩が腹式呼吸です。
息を吐く時にお腹がゆっくりとへこんでいくことを意識します。
吐き終わったらお腹の力をサッと抜いて鼻と口で空気を吸い込みますが、「息が勝手に入ってくるような感じ」で吸い込みます。
腹式呼吸が上手になれば、20~30秒は息が続きます。

明るい声を出すにはリップロールというトレーニングが必要です。
上唇に息を当て、震わせるように声を出すという練習です。
難しいと思ったら、両方の口角の少し下に指を当て持ち上げれば上手くできます。

 

「正しい姿勢」について

司会は積極的に「見せる」仕事でもないと思われがちです。
しかしながら、実は司会進行に際しても「正しい姿勢」は存在します。

イベントの司会は、ピシッと背筋を一直線に通して顎を引く姿勢が重要になってきます。
これにより、声が通りやすくなったということで、より自信を持って司会に臨めるようになるというメリットも見込めます。

また、肉体的な部分だけでなく、精神的な司会者の「姿勢」も問われることがあります。
どんな話をしたいかによっても異なりますが、基本的には高飛車な態度で聞く人に上から目線になるのではなく、あくまでも「貴重な時間を使って聞いてもらう」というスタンスで臨むことを忘れないようにしましょう。

 

「正しい視線」について

イベントの司会を任された場合、ついつい力が入ってしまい、話す内容だけに気を配ってしまうことになりがちですが、それでは人を惹きつけることはできません。
まず大事にすべきなのは「視線」です。
視線をうまく使って、聞き手に孤独感を与えず、話を聞いてくれる状態に持っていく必要があります。

具体的には、視線をできるだけ観客の側に向け、集中して話を進めるという形になります。
とはいうものの、頼りなく視線を泳がせてしまったり、あさっての方向に目をやってしまったりするのではいけません。
聴衆たちの中心に視線を置きつつ、適宜じっくりと視線を移していき、すべての人と目を合わせる形にするのがベターです。

また、ただ単に視線を向けるのではなく、そこに思いを込めることで、よりいっそう説得力のある正しい視線になってきます。

 

まとめ

イベントコンパニオンとしてイベントの司会をするには、どのようなスキルが必要なのかについてご紹介しました。
今すぐ気を付けることができるようなポイントもたくさんありますので、おさらいしておきましょう。

司会業といえば、話すスキルが大切なことはいうまでもありません。
腹式呼吸を意識して、大きな声で、ゆっくりと話しましょう。
ボイストレーニングや、アナウンサーと同じ速さを意識して練習することで、話し方はうまくなります。

話すときの姿勢も大切です。
良い姿勢で話すことで聞き取りやすくなりますし、見た目もよくなります。
さらに、時間をいただいて聞いてもらうという心構えを持って、聴衆に視線を向けながら話すとなおよいでしょう。

それから、時間の管理も司会の大事な仕事です。
スピーチ時間がずれることもありますが、司会は自分の持ち時間を上手にやりくりして、全体の時間を予定通り終えられるようにする力量が求められます。

以上のように、イベントコンパニオンの司会のスキルは、今すぐ練習できるもの、心がけだけでもぐっと変わるものがあります。
ぜひ参考にしてみてください。

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